立ち向かう振りの妄想癖

読んだ本の感想を雑に放ります(ミステリ多め)。超不定期更新です。

ミステリ

『僕の神さま』 芦沢央

内容(amazonより引用) 「知ってる? 川上さん、父親に殺されたらしいよ」僕が通う小学校で広がった、少女の死の噂話。川上さんは父親から虐待を受けていたが、協力を得られないまま転校したと聞いていた。しかも彼女の怨念が図書室の「呪いの本」にこめられ…

『エレファントヘッド』 白井智之

内容(amazonより引用) 本格ミステリ大賞受賞の鬼才が仕掛ける、空前絶後の推理迷宮。 精神科医の象山は家族を愛している。だが彼は知っていた。どんなに幸せな家族も、たった一つの小さな亀裂から崩壊してしまうことを――。やがて謎の薬を手に入れたことで…

『ソラリス』 スタニスワフ・レム

内容(amazonより引用) 惑星ソラリス――この静謐なる星は意思を持った海に表面を覆われていた。惑星の謎の解明のため、ステーションに派遣された心理学者ケルヴィンは変わり果てた研究員たちを目にする。彼らにいったい何が? ケルヴィンもまたソラリスの海…

『黄土館の殺人』 阿津川辰海

内容(amazonより引用) 殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。そのとき土砂の向こうから女の声がした。 声は、交換殺人を申し入れてきた――。 同じころ、大学生になった僕…

『黒猫 ポー傑作選1 ゴシックホラー編』 エドガー・アラン・ポー

内容(amazonより引用) 「この猫が怖くてたまらない」 おとなしい動物愛好家の「私」は、酒に溺れすっかり人が変わり、可愛がっていた黒猫を虐め殺してしまう。やがて妻も手にかけ、遺体を地下室に隠すが…。戦慄の復讐譚「黒猫」他「アッシャー家の崩壊」「…

『滅びの前のシャングリラ』 凪良ゆう

内容(amazonより引用) 「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」 「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃…

『ミステリー・オーバードーズ』 白井智之

内容(amazonより引用) 探偵たちの集まった館で殺人事件が起きた。その晩、探偵たちの口にしたワインに幻覚剤が混入していたことで、事件は思わぬ方向へ転がっていく……。(ディテクティブ・オーバ―ドーズ)ほか“食”をテーマにした全5篇を収録。異世界転生…

『あの日の交換日記』 辻堂ゆめ

内容(中央公論新社公式サイトより引用) 交換日記、全部読みました。そして、思い出しました。嘘、殺人予告、そして告白……。大切な人のため綴った日記に秘められた真実とは? あの日の交換日記 作者:辻堂ゆめ 中央公論新社 Amazon 感想(ネタバレなし) 教…

『傲慢と善良』 辻村深月

内容(amazonより引用) 婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。 傲慢…

『しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人』 早坂吝

内容(amazonより引用) 女名探偵の死宮遊歩は迷宮牢で目を覚ます。姿を見せないゲームマスターは「六つの迷宮入り凶悪事件の犯人を集めた。各人に与えられた武器で殺し合い、生き残った一人のみが解放される」と言うが、ここにいるのは七人の男女。全員が「自…

『クドリャフカの順番』 米澤穂信

内容(amazonより引用) 待望の文化祭が始まった。だが折木奉太郎が所属する古典部で大問題が発生。手違いで文集「氷菓」を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。盗まれたものは碁石、タロットカード、水鉄砲…

『なめらかな世界とその敵』 伴名練

内容(amazonより引用) いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作のほか、脳科学を題材として伊藤計劃『ハーモニー』にトリビュートを捧げる「美亜羽へ贈る拳銃」、ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ…

『スモールワールズ』 一穂ミチ

内容(amazonより引用) 夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うことができなかった父と子。大切なことを言…

『私雨邸の殺人に関する各人の視点』 渡辺優

内容(amazonより引用) 嵐の私雨邸に取り残された11人の男女。資産家のオーナーは密室で刺殺され、世にも珍しい〈探偵不在〉のクローズド・サークルが始まる。館に集ったのは怪しい人物ばかり。いったい誰が犯人を当てるのか。各人の視点からなされる推理の…

『体育館の殺人』 青崎有吾

内容(amazonより引用) 風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解…

『愚者のエンドロール』 米澤穂信

内容(amazonより引用) 「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、…

『秋雨物語』 貴志祐介

内容(amazonより引用) 生きながら、地獄に堕ちるということ――。恐るべき新シリーズ始動! 失踪した作家・青山黎明が遺した原稿。それは彼を長年悩ませる謎の転移現象の記録だった。転移に抵抗する青山だったが、更なる悪夢に引きずり込まれていく(「フーグ…

『名探偵、初心者ですが』 歌野晶午

内容(amazonより引用) ワーカホリック気味の独身刑事・舞田歳三は、高利貸しの女が被害者となった放火殺人を捜査することに。債務者や商売敵など容疑者は浮上するものの、決定的な証拠が見つからない。だが、歳三は11歳の姪・ひとみの言葉をきっかけに、事…

『アンデッドガール・マーダーファルス4』 青崎有吾

内容(amazonより引用) 輪堂鴉夜が、生首でも、不死でもなかった時代。偉大なる師と共に過ごした黄金の日々。今や彼女の他にそれを知るものは天の星のみ。 アンデッドガール・マーダーファルス 4 (講談社タイガ) 作者:青崎有吾 講談社 Amazon 感想(ネタバ…

『機龍警察 暗黒市場』 月村了衛

内容(amazonより引用) 元ロシア警官のユーリ・オズノフ警部は、警視庁特捜部との契約を解除され武器密売に手を染めた。そんな中特捜部は、近々ロシアマフィアによる有人搭乗兵器の見本市が行われることを察知するが……。 機龍警察 暗黒市場 上 機龍警察〔文…

『蝉かえる』 櫻田智也

内容(amazonより引用) 全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた──。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不…

『世界でいちばん透きとおった物語』 杉井光

内容(amazonより引用) 大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。 女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくっていた。それが僕だ。 宮内の死後、彼の長男から僕に連絡が…

『夏のレプリカ』 森博嗣

内容(amazonより引用) T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こっ…

『姑獲鳥の夏』 京極夏彦

内容(amazonより引用) この世には不思議なことなど何もないのだよ――古本屋にして陰陽師(おんみょうじ)が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第1弾。東京・雑司ヶ谷(ぞうしがや)の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密室…

『雷神』 道尾秀介

内容(amazonより引用) どんでん返しの先に待つ衝撃のラスト……。道尾ミステリ史上、最強の破壊力!ある一本の電話が引き金となり、故郷へ赴くこととなった幸人。しかし、それは新たな悲劇の幕開けに過ぎなかった――。村の祭が行われたあの日。一筋の雷撃がも…

『一つ屋根の下の探偵たち』 森川智喜

内容(amazonより引用) “なまけものの探偵”と“働きものの探偵”、二人の探偵とハウスシェアを始めた新人エッセイストの浅間修は、苦しい経済状況を打破するために、同居人の探偵捜査についてルポルタージュを書くことに。そんなとき、雑誌に「アリとキリギリ…

『氷菓』 米澤穂信

内容(amazonより引用) いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実──。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、な…

『向日葵を手折る』 彩坂美月

内容(amazonより引用) 消えた向日葵、連続する不穏な事件――多感な少女の感情を繊細に描く、慟哭必至の傑作青春ミステリ 父親が亡くなり、山形の集落に引っ越した小6の高橋みのり。初めての夏、「向日葵流し」のために育てられていた向日葵の花が、何者か…

『逆ソクラテス』 伊坂幸太郎

内容(amazonより引用) 「敵は、先入観だよ」学力も運動もそこそこの小学6年生の僕は、転校生の安斎から、突然ある作戦を持ちかけられる。カンニングから始まったその計画は、クラスメイトや担任の先生を巻き込んで、予想外の結末を迎える。はたして逆転劇…

『火蛾』  古泉迦十

内容(amazonより引用) 12世紀の中東。聖者たちの伝記録編纂を志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。男が語ったのは、アリーのという若き行者の《物語》──姿を顕さぬ導師と四人の修行者だけが住まう《山》の、閉ざされた穹…