立ち向かう振りの妄想癖

読んだ本の感想を雑に放ります(ミステリ多め)。超不定期更新です。

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2023年を振り返って

今年は普段手を出さないジャンルや作者の本に手を伸ばせた年だった。 とあるバンド、思い切って名前を出してしまえばヨルシカの、影響をガッツリ受けてそれまでは殆ど読んでこなかった文学作品をいくつか読んだ。『老人と海』、『アルジャーノンに花束を』は…

『雪国』 川端康成

内容(amazonより引用) 親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、島村はゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない――。冷たいほど…

『銀河鉄道の夜』(新潮社) 宮沢賢治

内容(amazonより引用) 貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しく哀しい夜空の旅をする、永遠の未完成の傑作である表題作や、「よだかの星」「オツベルと象」「セロ弾きのゴーシュ」など、イーハトーヴォの絢爛にして切なく…

『太陽の塔』(再々読) 森見登美彦

内容(amazonより引用) 私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想…

『羅生門 蜘蛛の糸 杜子春外十八篇 』 芥川龍之介

内容(amazonより引用) この天才を越えた者がいただろうか? 近代知性の極に荒野を見た作家の珠玉作品集。小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書…

『金閣寺』 三島由紀夫

内容(amazonより引用) 一九五〇年七月一日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み――ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の…

『不道徳教育講座』 三島由紀夫

内容(amazonより引用) 「大いにウソをつくべし】【弱い者をいじめるべし】【痴漢を歓迎すべし】…世の良識家たちの度胆を抜く不道徳のススメ。西鶴の『本朝二十不孝』にならい、著者一流のウィットと逆説的レトリックで展開。 不道徳教育講座 (角川文庫) 作…

『推し、燃ゆ』 宇佐美りん

内容(amazonより引用) 逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。 推し、燃ゆ (河出文庫) 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon 感想(ネタバレなし) ※以下はネタバレ…

『華氏451度』 レイ・ブラッドベリ

内容(amazonより引用) 華氏451度──この温度で書物の紙は引火し、そして燃える。451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士(ファイアマン)のひとりだった…

『傲慢と善良』 辻村深月

内容(amazonより引用) 婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。 傲慢…