立ち向かう振りの妄想癖

読んだ本の感想を雑に放ります(ミステリ多め)。超不定期更新です。

7点

『姫君を喰う話』 宇能鴻一郎

内容(amazonより引用) 東京大学大学院在学中に「鯨神」で芥川賞を受賞する。日本の古典に精通した教養と強靭な感性、きらめく文才で次々と作品を発表。のちに、膨大なポルノ小説を執筆、このジャンルの巨匠として一世を風靡した……。本書に収録したのは、谷…

『海も暮れきる』 吉村昭

内容(amazonより引用) 「咳をしてもひとり」「いれものがない 両手でうける」――自由律の作風で知られる漂泊の俳人・尾崎放哉は帝大を卒業し一流会社の要職にあったが、酒に溺れ職を辞し、美しい妻にも別れを告げ流浪の歳月を重ねた。最晩年、小豆島の土を…

『僕の神さま』 芦沢央

内容(amazonより引用) 「知ってる? 川上さん、父親に殺されたらしいよ」僕が通う小学校で広がった、少女の死の噂話。川上さんは父親から虐待を受けていたが、協力を得られないまま転校したと聞いていた。しかも彼女の怨念が図書室の「呪いの本」にこめられ…

『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』 三宅香帆

内容(amazonより引用) 夏目漱石、ドストエフスキー、三島由紀夫……。有名な作家の作品の読んだふりから卒業したい人のために、注目の書評家・三宅香帆が、古今東西の名作小説を取り上げながら、「面白く小説を読む技術」を解説。あらすじを先に読む、読みや…

『ソラリス』 スタニスワフ・レム

内容(amazonより引用) 惑星ソラリス――この静謐なる星は意思を持った海に表面を覆われていた。惑星の謎の解明のため、ステーションに派遣された心理学者ケルヴィンは変わり果てた研究員たちを目にする。彼らにいったい何が? ケルヴィンもまたソラリスの海…

『書を捨てよ、町へ出よう』 寺山修司

内容(amazonより引用) 永遠の不良・寺山修司による家出のススメ 平均化された生活なんてくそ食らえ。本も捨て、町に飛び出そう。家出の方法、サッカー、ハイティーン詩集、競馬、ヤクザになる方法……、天才アジテーター・寺山修司の100%クールな挑発の書。 …

『黒猫 ポー傑作選1 ゴシックホラー編』 エドガー・アラン・ポー

内容(amazonより引用) 「この猫が怖くてたまらない」 おとなしい動物愛好家の「私」は、酒に溺れすっかり人が変わり、可愛がっていた黒猫を虐め殺してしまう。やがて妻も手にかけ、遺体を地下室に隠すが…。戦慄の復讐譚「黒猫」他「アッシャー家の崩壊」「…

『妻のオンパレード』 森博嗣

内容(amazonより引用) 書下ろし人気エッセィ、ついにシリーズ第12作登場! 「楽園」とはどんな場所なのか?/ついていないな、と思ったことはないが、運が良いなとは、いつも思う/その人にとって満足できる金額を所有している人を「お金持ち」という/AIは答え…

『砂の女』 阿部公房

内容(amazonより引用) 砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺…

『傲慢と善良』 辻村深月

内容(amazonより引用) 婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。 傲慢…

『クドリャフカの順番』 米澤穂信

内容(amazonより引用) 待望の文化祭が始まった。だが折木奉太郎が所属する古典部で大問題が発生。手違いで文集「氷菓」を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。盗まれたものは碁石、タロットカード、水鉄砲…

『体育館の殺人』 青崎有吾

内容(amazonより引用) 風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解…

『愚者のエンドロール』 米澤穂信

内容(amazonより引用) 「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、…

『秋雨物語』 貴志祐介

内容(amazonより引用) 生きながら、地獄に堕ちるということ――。恐るべき新シリーズ始動! 失踪した作家・青山黎明が遺した原稿。それは彼を長年悩ませる謎の転移現象の記録だった。転移に抵抗する青山だったが、更なる悪夢に引きずり込まれていく(「フーグ…

『アンデッドガール・マーダーファルス4』 青崎有吾

内容(amazonより引用) 輪堂鴉夜が、生首でも、不死でもなかった時代。偉大なる師と共に過ごした黄金の日々。今や彼女の他にそれを知るものは天の星のみ。 アンデッドガール・マーダーファルス 4 (講談社タイガ) 作者:青崎有吾 講談社 Amazon 感想(ネタバ…

『世界でいちばん透きとおった物語』 杉井光

内容(amazonより引用) 大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。 女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくっていた。それが僕だ。 宮内の死後、彼の長男から僕に連絡が…

『逢魔宿り』 三津田信三

内容(amazonより引用) 元編集者で現ホラー・ミステリ作家の「僕」のもとに、昔仕事をしたデザイナー・松尾から連絡が入った。「小説 野性時代」に連載している連作怪奇短篇について、話したいことがあるという。各短篇は、それぞれ他人から聞いた体験談を…

『一つ屋根の下の探偵たち』 森川智喜

内容(amazonより引用) “なまけものの探偵”と“働きものの探偵”、二人の探偵とハウスシェアを始めた新人エッセイストの浅間修は、苦しい経済状況を打破するために、同居人の探偵捜査についてルポルタージュを書くことに。そんなとき、雑誌に「アリとキリギリ…

『逆ソクラテス』 伊坂幸太郎

内容(amazonより引用) 「敵は、先入観だよ」学力も運動もそこそこの小学6年生の僕は、転校生の安斎から、突然ある作戦を持ちかけられる。カンニングから始まったその計画は、クラスメイトや担任の先生を巻き込んで、予想外の結末を迎える。はたして逆転劇…

『invert II 覗き窓の死角』 相沢沙呼

内容(amazonより引用) 嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とはーー。ミステリラ…

『11文字の檻』 青崎有吾

内容(amazonより引用) なんと、『体育館の殺人』の衝撃から10年!平成のエラリー・クイーンは、短編もここまですごかった本格ミステリ、SF、人気コミックのトリビュートまで、全8編傑作「11文字の檻」(書き下ろし)収録 大事件に遭遇したカメラマンが感…

『ぼくのメジャースプーン』 辻村美月

内容(amazonより引用) 「書き終えるまで決めていたのはただ一つ、<逃げない>ということ。――私の自信作です」――辻村深月 ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼な…

『楽園とは探偵の不在なり』 斜線堂有紀

内容(amazonより引用) 二人以上殺した者は文字どおり地獄に堕とされる世界。探偵の青島を常世島で待っていたのは、起きるはずのない連続殺人事件だった 楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA) 作者:斜線堂 有紀 早川書房 Amazon 感想(ネタバレなし) ※…

『首折り男のための協奏曲』 伊坂幸太郎

内容(amazonより引用) 被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。テレビ番組の報道を見て、隣人の“彼”が犯人ではないか、と疑う老夫婦。いじめに遭う中学生は“彼”に助けられ、幹事が欠席した合コンの席では首折り殺人が話題に上る。一…

『沈みかけの船より愛をこめて』 乙一ほか

内容(amazonより引用) 破綻しかけた家庭の中で、親を選択することを強いられる子どもたちの受難と驚くべき結末を描いた表題作ほか、「時間跳躍機構」を用いて時間軸移動をくり返す驚愕の物語「地球に磔(はりつけ)にされた男」など全11編、奇想と叙情、バラ…