立ち向かう振りの妄想癖

読んだ本の感想を雑に放ります(ミステリ多め)。超不定期更新です。

評価なし

『愛する人達』 川端康成

内容(amazonより引用) 母の死後、母の初恋の人、佐山に引きとられた雪子は佐山を秘かに慕いながら若杉のもとへ嫁いでゆく――。雪子の実らない恋を潔く描く『母の初恋』。さいころを振る浅草の踊り子の姿を下町の抒情に托して写した『夜のさいころ』。他に『…

『(霊媒の話より)題未定』 阿部公房

内容(amazonより引用) やがて世界に名を馳せることとなる作家、安部公房。その思想の萌芽を鮮烈に伝える初期短編集。 太平洋戦争末期、満州で激動の日々を過ごした青年は、その時何を思い、何を未来に残したのか――。漂泊民の少年が定住を切望する19歳の処…

『真夏の死』 三島由紀夫

内容(amazonより引用) 伊豆今井浜で実際に起った水死事故を下敷きに、苛酷な宿命とそれを克服した後にやってくる虚しさの意味を作品化した「真夏の死」をはじめ、文壇へのデビュー作ともいうべき「煙草」、レスビアニズム小説の先駆的な作品「春子」、戦後…

『百年の孤独』 ガブリエル・ガルシア=マルケス

内容(amazonより引用) 奇妙な寒村を開墾しながら孤独に生きる一族。その宿命を描いた、目も眩む百年の物語。1967年にアルゼンチンのスダメリカナ社から刊行されて以来、世界の名だたる作家たちが賛辞を惜しまず、その影響下にあることを公言している世界文…

『生命式』 村田沙耶香

内容(amazonより引用) 夫も食べてもらえると喜ぶと思うんで――死んだ人間を食べる新たな葬式を描く表題作のほか、村田沙耶香自身がセレクトした、脳そのものを揺さぶる12篇。文学史上、最も危険な短編集! 生命式 (河出文庫) 作者:村田沙耶香 河出書房新社 A…

『羅生門・鼻(新潮社)』 芥川龍之介

内容(amazonより引用) 京の都が、天災や飢饉でさびれすさんでいた頃。荒れはてた羅生門に運びこまれた死人の髪の毛を、一本一本とひきぬいている老婆を目撃した男が、生きのびる道を見つける『羅生門』。あごの下までぶらさがる、見苦しいほど立派な鼻をも…

『水声』 川上弘美

内容(amazonより引用) 夢に亡くなったママが現れたのは、都が陵と暮らしはじめてからだった。きょうだいが辿りついた愛のかたちとは。読売文学賞受賞作。 水声 (文春文庫) 作者:川上 弘美 文藝春秋 Amazon 感想(ネタバレなし) ※以下はネタバレ箇所を隠し…

『約束された移動』 小川洋子

内容(amazonより引用) ハリウッド俳優Bの泊まった部屋からは、決まって一冊の本が抜き取られていた。Bからの無言の合図を受け取る客室係……「約束された移動」。ダイアナ妃に魅了され、ダイアナ妃の服に真似た服を手作りし身にまとうバーバラと孫娘を描く………

『デミアン』 ヘッセ

内容(amazonより引用) ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、私自身が漠然…

『檸檬』 梶井基次郎

内容(amazonより引用) 31歳という若さで夭折した著者の残した作品は、昭和文学史上の奇蹟として、声価いよいよ高い。その異常な美しさに魅惑され、買い求めた一顆のレモンを洋書店の書棚に残して立ち去る『檸檬』、人間の苦悩を見つめて凄絶な『冬の日』、…

『奇想と微笑』 太宰治

内容(光文社サイトより引用) 中学校の国語の時間。「走れメロス」の音読テープに耳をふさいだ森見少年は、その後、くっついたり離れたりを繰り返しながらも、太宰の世界に惹かれていった――。読者を楽しませることをなによりも大切に考えた太宰治の作品群か…

『地の糧』 ジッド (再読)

内容(amazonより引用) 君はすっかり読んでしまったら、この本を捨ててくれ給え。そして外へ出給え——。語り手は、青年ナタナエルに語りかける。「善か悪か懸念せずに愛すること」「賢者とはよろずのことに驚嘆する人を言う」「未来のうちに過去を再現しよう…

『伊豆の踊子』 川端康成

内容(amazonより引用) 旧制高校生の「私」は、一人で伊豆を旅していた。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。大きな瞳を輝かせ、花のように笑う踊子。彼女と親しくなりたい。だが、「私」は声をかけられない……。そんなとき、偶然…

『尾崎放哉句集』(岩波文庫) 尾崎放哉

内容(岩波書店公式サイトより引用) 「咳をしても一人」尾崎放哉(1885-1926)は成績優秀で鳥取一中から一高,東京帝国大学法学部へ.しかし後半生は一転する.勤めは永続きせず,京都の一燈園,神戸の須磨寺など,各地を転々とした後,最後は小豆島の札所…

『小島』 小山田浩子

内容(amazonより引用) 絶対に無理はしないでください――。豪雨に見舞われた地区にボランティアとして赴いた〈私〉は、畑に流れこんだ泥を取り除く作業につく。その向こうでは、日よけ帽子をかぶった女性が花の世話をしていた。そこはまるで緑の小島のようで…

『雪国』 川端康成

内容(amazonより引用) 親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、島村はゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない――。冷たいほど…

『銀河鉄道の夜』(新潮社) 宮沢賢治

内容(amazonより引用) 貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しく哀しい夜空の旅をする、永遠の未完成の傑作である表題作や、「よだかの星」「オツベルと象」「セロ弾きのゴーシュ」など、イーハトーヴォの絢爛にして切なく…

『羅生門 蜘蛛の糸 杜子春外十八篇 』 芥川龍之介

内容(amazonより引用) この天才を越えた者がいただろうか? 近代知性の極に荒野を見た作家の珠玉作品集。小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書…

『金閣寺』 三島由紀夫

内容(amazonより引用) 一九五〇年七月一日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み――ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の…

『推し、燃ゆ』 宇佐美りん

内容(amazonより引用) 逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。 推し、燃ゆ (河出文庫) 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon 感想(ネタバレなし) ※以下はネタバレ…

『文鳥・夢十夜・永日小品』 夏目漱石

内容(amazonより引用) 夢に現れた不思議な出来事を綴る「夢十夜」、鈴木三重吉に飼うことを勧められる「文鳥」など表題作他、留学中のロンドンから正岡子規に宛てた「倫敦消息」や、「京につける夕」「自転車日記」の計6編収録。 文鳥・夢十夜・永日小品 (…

『地の糧』 ジッド

内容(amazonより引用) 君はすっかり読んでしまったら、この本を捨ててくれ給え。そして外へ出給え——。語り手は、青年ナタナエルに語りかける。「善か悪か懸念せずに愛すること」「賢者とはよろずのことに驚嘆する人を言う」「未来のうちに過去を再現しよう…

『幸福な王子』 ワイルド

内容(amazonより引用) 広場に立てられた王子の像が、宝石でできた自分の目や体じゅうの金箔を、燕に頼んで貧しい人々に分け与えてしまう『幸福な王子』。若い学生が恋人にささげる赤いばらを、一羽のナイチンゲールが死をもって与えてやる『ナイチンゲール…

『ブレーメンの音楽師』 グリム

内容(amazonより引用) ドイツ民族の中を流れる最も民族的なものに愛着を感じ、そこに民族の魂の発露を見たグリム兄弟がとらえたメルヘンの世界。本書には表題作のほか、『水の妖精』『悪魔とその祖母』『名親としての死神』『幸福のハンス』『三人の糸紡ぎ…

『新編 風の又三郎』 宮沢賢治

内容(amazonより引用) 「やっぱりあいづ又三郎だぞ」谷川の岸の小学校に風のように現われ去っていった転校生に対する、子供たちの親しみと恐れのいりまじった気持を生き生きと描く表題作や、「やまなし」「二十六夜」「祭の晩」「グスコーブドリの伝記」な…