立ち向かう振りの妄想癖

読んだ本の感想を雑に放ります(ミステリ多め)。超不定期更新です。

2023-01-01から1年間の記事一覧

『夏のレプリカ』 森博嗣

内容(amazonより引用) T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こっ…

『君が夏を走らせる』 瀬尾まいこ

内容(amazonより引用) ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。聞けば一ヵ月ほど、一歳の娘鈴香の子守をしてくれないかという。断り切れず引き受けたが、泣き止まな…

『逢魔宿り』 三津田信三

内容(amazonより引用) 元編集者で現ホラー・ミステリ作家の「僕」のもとに、昔仕事をしたデザイナー・松尾から連絡が入った。「小説 野性時代」に連載している連作怪奇短篇について、話したいことがあるという。各短篇は、それぞれ他人から聞いた体験談を…

『姑獲鳥の夏』 京極夏彦

内容(amazonより引用) この世には不思議なことなど何もないのだよ――古本屋にして陰陽師(おんみょうじ)が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第1弾。東京・雑司ヶ谷(ぞうしがや)の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密室…

『雷神』 道尾秀介

内容(amazonより引用) どんでん返しの先に待つ衝撃のラスト……。道尾ミステリ史上、最強の破壊力!ある一本の電話が引き金となり、故郷へ赴くこととなった幸人。しかし、それは新たな悲劇の幕開けに過ぎなかった――。村の祭が行われたあの日。一筋の雷撃がも…

『一つ屋根の下の探偵たち』 森川智喜

内容(amazonより引用) “なまけものの探偵”と“働きものの探偵”、二人の探偵とハウスシェアを始めた新人エッセイストの浅間修は、苦しい経済状況を打破するために、同居人の探偵捜査についてルポルタージュを書くことに。そんなとき、雑誌に「アリとキリギリ…

『氷菓』 米澤穂信

内容(amazonより引用) いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実──。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、な…

『向日葵を手折る』 彩坂美月

内容(amazonより引用) 消えた向日葵、連続する不穏な事件――多感な少女の感情を繊細に描く、慟哭必至の傑作青春ミステリ 父親が亡くなり、山形の集落に引っ越した小6の高橋みのり。初めての夏、「向日葵流し」のために育てられていた向日葵の花が、何者か…

『逆ソクラテス』 伊坂幸太郎

内容(amazonより引用) 「敵は、先入観だよ」学力も運動もそこそこの小学6年生の僕は、転校生の安斎から、突然ある作戦を持ちかけられる。カンニングから始まったその計画は、クラスメイトや担任の先生を巻き込んで、予想外の結末を迎える。はたして逆転劇…

『老人と海』 ヘミングウェイ

内容(amazonより引用) 八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。やがてその釣綱に、大物の手応えが。見たこともない巨大カジキとの死闘を繰り広げた老人に、海はさらなる試練を課すのだが――。自然の脅威と…

『火蛾』  古泉迦十

内容(amazonより引用) 12世紀の中東。聖者たちの伝記録編纂を志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。男が語ったのは、アリーのという若き行者の《物語》──姿を顕さぬ導師と四人の修行者だけが住まう《山》の、閉ざされた穹…

『ブレーメンの音楽師』 グリム

内容(amazonより引用) ドイツ民族の中を流れる最も民族的なものに愛着を感じ、そこに民族の魂の発露を見たグリム兄弟がとらえたメルヘンの世界。本書には表題作のほか、『水の妖精』『悪魔とその祖母』『名親としての死神』『幸福のハンス』『三人の糸紡ぎ…

『新編 風の又三郎』 宮沢賢治

内容(amazonより引用) 「やっぱりあいづ又三郎だぞ」谷川の岸の小学校に風のように現われ去っていった転校生に対する、子供たちの親しみと恐れのいりまじった気持を生き生きと描く表題作や、「やまなし」「二十六夜」「祭の晩」「グスコーブドリの伝記」な…

『ハートフル・ラブ』 乾くるみ

内容(amazonより引用) 大学生の克己は実習グループの紅一点である亜紀に好意を抱く。交際経験がなく、他の男子も彼女を狙っていると知り、一歩引いていた克己だが、亜紀から「二人で会いたい」と思わぬ誘いがあって――(書き下ろし「数学科の女」) 他に、突…

『たかが殺人じゃないか』 辻真先

内容(amazonより引用) 昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。学制改革による、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で一泊旅行を計画する。顧問と…

『invert II 覗き窓の死角』 相沢沙呼

内容(amazonより引用) 嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とはーー。ミステリラ…

『11文字の檻』 青崎有吾

内容(amazonより引用) なんと、『体育館の殺人』の衝撃から10年!平成のエラリー・クイーンは、短編もここまですごかった本格ミステリ、SF、人気コミックのトリビュートまで、全8編傑作「11文字の檻」(書き下ろし)収録 大事件に遭遇したカメラマンが感…

『箱庭の巡礼者たち』 恒川光太郎

内容(amazonより引用) 洪水で流れ着いた黒い箱は不思議な別世界と繋がっていた。王族が圧政を敷き、竜が生まれ、吸血鬼が人知れず夜を歩く、そんな「箱庭世界」の観察が少年・内野聖の青春だった。ある日、恋人の絵影久美が箱の中に行くと言い出す。二度と…

『黒猫館の殺人』 綾辻行人

内容(amazonより引用) 大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬(あゆたとうま)の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)と江南孝明(かわみなみたかあき)は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。…

『妖異金瓶梅』 山田風太郎

内容(amazonより引用) 性欲絶倫の豪商・西門慶は8人の美女と2人の美童を侍らせ酒池肉林の日々を送っていた。彼の寵をめぐって妻と妾が激しく争う中、両足を切断された第七夫人の屍体が……超絶技巧の伝奇ミステリ! 妖異金瓶梅 山田風太郎ベストコレクショ…

『静かな炎天』 若竹七海

内容(amazonより引用) ひき逃げで息子に重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く(「静かな炎天」)。イブのイベントの目玉である初版サイン本を入手するため、翻弄される晶の過酷な一日…

『同姓同名』 下村敦史

内容(amazonより引用) 大山正紀はプロサッカー選手を目指す高校生。いつかスタジアムに自分の名が轟くのを夢見て練習に励んでいた。そんな中、日本中が悲しみと怒りに駆られた女児惨殺事件の犯人が捕まった。週刊誌が暴露した実名は「大山正紀」ーー。報道…

『ぼくのメジャースプーン』 辻村美月

内容(amazonより引用) 「書き終えるまで決めていたのはただ一つ、<逃げない>ということ。――私の自信作です」――辻村深月 ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼な…

『楽園とは探偵の不在なり』 斜線堂有紀

内容(amazonより引用) 二人以上殺した者は文字どおり地獄に堕とされる世界。探偵の青島を常世島で待っていたのは、起きるはずのない連続殺人事件だった 楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA) 作者:斜線堂 有紀 早川書房 Amazon 感想(ネタバレなし) ※…

『流』 東山彰良

内容(amazonより引用) 一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一…