立ち向かう振りの妄想癖

読んだ本の感想を雑に放ります(ミステリ多め)。超不定期更新です。

『プレゼント』 若竹七海

内容(中央公論社公式サイトより引用)

トラブルメイカーのフリーターと、ピンクの子供用自転車で現場に駆けつける警部補――。間抜けで罪のない隣人たちが起こす事件はいつも危険すぎる!

 

 

感想(ネタバレなし)

葉村晶、初登場。
物語開始時点では探偵じゃないが、有能さと不運さはこの頃からなので、なにも違和感なく、後発のシリーズ同様に楽しめる。

「海の底」は葉村シリーズらしい、エッジの効いた一編。
真相が皮肉全開で、なんとも言えない嫌な気持ちになる。
始まりからこれか。

この作品は葉村のみが主人公ではなく、後の”御小柴くんシリーズ”に登場する小林警部補が主役の話が、交互に繰り広げられる。
そちらのシリーズは未読だったので、小林警部補と御子柴くんのキャラ立ちが今一つに感じた。

しかし、表題の「プレゼント」に関しては、キャラが活きた、ひねりのある展開で読み応えがあった。

そしてなにより面白かったのが「トラブル・メイカー」のとあるシーン。
これは笑っちゃうでしょ。

まだ粗削りながら、著者の魅力が詰まった短編集だった。

 

評価:6点

2025/2/9 読了

 

以下、ネタバレ箇所を含めた感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想(ネタバレあり)

葉村晶、初登場。
物語開始時点では探偵じゃないが、有能さと不運さはこの頃からなので、なにも違和感なく、後発のシリーズ同様に楽しめる。

「海の底」は葉村シリーズらしい、エッジの効いた一編。
真相が皮肉全開で、なんとも言えない嫌な気持ちになる。
始まりからこれか。

この作品は葉村のみが主人公ではなく、後の”御小柴くんシリーズ”に登場する小林警部補が主役の話が、交互に繰り広げられる。
そちらのシリーズは未読だったので、小林警部補と御子柴くんのキャラ立ちが今一つに感じた。

しかし、表題の「プレゼント」に関しては、キャラが活きた、ひねりのある展開で読み応えがあった。

そしてなにより面白かったのが「トラブル・メイカー」のとあるシーン。
これは葉村シリーズを既読の人は笑っちゃうでしょ。
いや、最初からこんな扱いなのか.......タフだね。

まだ粗削りながら、著者の魅力が詰まった短編集だった。