内容(amazonより引用)
会員が2名しかいないクイズ研究会会長の高校2年生・成田頼伸(ライ)は、クラス内で「じゃない方」と呼ばれている。ライと同じ姓で、ダンス同好会に所属する人気者・成田清春(キヨ)がいるからだ。クラスで「成田君」といえば、キヨのこと。「役立たたない」ことが好きなライと、大学受験に向けて効率重視で「役立つこと」が好きなキヨ。性格も対照的で、クラスでは決して交わることのなかった二人だが、夏休みの間、ひょんなことから、謎解きに挑む姉妹を手伝うことになる。謎解きの先で待つものとは――。
感想(ネタバレなし)
※以下はネタバレ箇所を隠した感想です※
暗号ミステリとしても青春ミステリとしても力の入った良作……、なのだが、オチのせいで評価に困った。
導入の、”冴えない主人公が偶然美人姉妹と出会い、接点を持つ”という、不自然極まりないシチュエーションに目を瞑りさえすれば、至って等身大の青春を味わえる。
特筆すべきは主人公と陽キャであるキヨの関係性の変化。
学校での立場が全く異なる二人が、互いの恋を応援する過程で認め合っていくのが爽やかで良かった。
結局、スクールカーストが高い連中は、それ相応の努力をしていて、それを悪し様に描かないのがとても誠実だと思う。
また、暗号の質も高く、作中で何度も言われているようにフェアなので、ちゃんと時間をかけて問いと向き合えばより楽しめるだろう。
僕は怠惰なミステリ好きなので普通に読み進めましたが。
と、途中までは入り込めていたのに、ラスト50ページくらいで急激に置いて行かれて当惑した。
意図は分かるが、もっとこう......あるだろ!!
評価:6点
2024/7/27 読了
以下、ネタバレ箇所を含めた感想
感想(ネタバレあり)
暗号ミステリとしても青春ミステリとしても力の入った良作……、なのだが、オチのせいで評価に困った。
導入の、”冴えない主人公が偶然美人姉妹と出会い、接点を持つ”という、不自然極まりないシチュエーションに目を瞑りさえすれば、至って等身大の青春を味わえる。
特筆すべきは主人公と陽キャであるキヨの関係性の変化。
学校での立場が全く異なる二人が、互いの恋を応援する過程で認め合っていくのが爽やかで良かった。
結局、スクールカーストが高い連中は、それ相応の努力をしていて、それを悪し様に描かないのがとても誠実だと思う。
また、暗号の質も高く、作中で何度も言われているようにフェアなので、ちゃんと時間をかけて問いと向き合えばより楽しめるだろう。
僕は怠惰なミステリ好きなので普通に読み進めましたが。
と、途中までは入り込めていたのに、ラスト50ページくらいで急激に置いて行かれて当惑した。
唐突に余命モノになるくせして、余命モノを腐すことを言われましても「どの口が」としか思えんよ。
意図は分かるが、もっとこう......あるだろ!!
下線部がネタバレ箇所です