内容(amazonより引用)
奇妙な寒村を開墾しながら孤独に生きる一族。その宿命を描いた、目も眩む百年の物語。
1967年にアルゼンチンのスダメリカナ社から刊行されて以来、世界の名だたる作家たちが賛辞を惜しまず、その影響下にあることを公言している世界文学屈指の名著。現在までに46の言語に翻訳され、5000万部発行されている世界的ベストセラー。「マジック・リアリズム」というキーワードとともに文学シーンに巨大な影響を与え続けている。2022年にはNETFLIXが映像化の権利獲得を発表、大きな話題を呼んた。蜃気楼の村マコンドを開墾しながら、愛なき世界を生きる孤独な一族の歴史を描いた一大サーガ。解説=筒井康隆
感想(ネタバレなし)
歴史的名作・本邦初の文庫化に沸き立つ世間に乗せられ、読んでみた。
マジックリアリズムという手法で書かれているらしく、詳細はよう分からんが、とにかくカオス。
(当然どちらも後発だが)舞城王太郎がジブリ作品(ハウルあたり)をノベライズしたみたいな感じ。
町民全員が不眠症になるだとか、この人とこの人が急に子供を作るとか、その直後別の人が死ぬなんてエピソードが間断なく脳内に流されるので、もう何がなんだか。
その上、キャラクターの名前が流用されまくるのでお手上げ。
アウレリャノだけで何人いるんだよ!!!
当方、意識低い系本読みなので素直にゲロると、大半の部分は忙しない割に単調で、面白くなかった。
しかし終盤に至り、一族の残酷な運命が克明になり出してからは、積み重ねによる感慨深さがあった。
肉欲で、戦争で、知識でいくら飾ろうとも満たされなかった孤独。
百年にも及ぶそのサーガの終焉には、確かにこれだけの厚みに見合う余韻がある。
普段本を読まない人にはまず勧められないし、読書人でも好みがかなり分かれるだろうが、一読の価値はあると思う。
評価:なし(文学作品のため)
2024/7/20 読了